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漫画『狼の口』感想。とにかく人が死にまくるマジキチ漫画!

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はわわっ、羽輪のどかですっ!

今回紹介する漫画は『狼の口~ヴォルフスムント~』です。

この漫画は、14世紀初頭を舞台に、盟約者同盟とハプスブルク家の戦いを描いた歴史漫画となっています。

もうね、とにかくグロくて酷くて、読むのがしんどい作品でした。

しかし、途中からどんどん面白くなって、後半のカタルシスがたまらなかった。ここまでカタルシス感じれた作品は久々でしたよ。

というわけで今回は、カタルシスを感じれる歴史漫画『狼の口~ヴォルフスムント~』を紹介します。

[:contets]

 

漫画『狼の口』あらすじ

14世紀初頭──アルプス地方。

ウーリ、シュヴァイツ、ウンターヴァルデンからなる森林同盟三邦は、侵略者オーストリア公ハプスブルク家によって、その土地から得られる既得権益を奪われ、領土を占領され、圧政を敷かれてしまう。

森林同盟三邦は、自分たちの権利を取り戻すため盟約者同盟を結成し、ハプスブルク家と戦うことを決意する。

(©『狼の口』)

しかし、後に、ハプスブルク家によって作られた関所「狼の口(ヴォルフスムント)」のせいで、三邦の民は関所の内部に閉じ込められてしまう。

盟約者同盟は、ハプスブルク家を倒すため領外の仲間に連絡を取るために、関所を抜けようとする。

(©『狼の口』)

しかし、関所の代官・ヴォルフラムによって関所は固く閉ざされ、そこを渡ろうとした日々は無残に殺されていくのであった…。

こんな感じの漫画です。全8巻で完結しています。

 

漫画『狼の口』感想

関所の代官・ヴォルフラムのせいで、とにかく人が死にまくる

漫画『狼の口』は、もうビックリするくらい人が死にます。

(©『狼の口』)

1話で主人公っぽい人が出てきたと思ったら、1話終了時に死んでました。この時点で、「おいおい、いきなり死んじゃったんですけど…。」と困惑する僕。

気を取り直して2話を読むと、またしても主要人物が死ぬ。3、4話でも人が死ぬ。

もう、めちゃくちゃ混乱しました。「え、何これ。人が延々と死ぬだけなんですけど。もしかして、これがずっと続くの…。」

あまりにも人が死に続けるので、これは、人が死ぬシーンを描くだけの悪趣味なオムニパス漫画なのかと思ってしまうほど。

しかも、ただ死ぬだけじゃないんですよ。かなり残酷な殺され方をするんです。

(©『狼の口』)

ハプスブルク家の臣下で、「狼の口」と揶揄される関所を守る男・ヴォルフラム。

彼はとんでもないサイコパス野郎で、国から逃れるために関所をくぐろうとする人を、捕らえては、目を背けたくなるような拷問を行います。

ヴォルフラムの拷問シーンは精神的にキツイものが多くて、読むのがかなりしんどかったです。

そんな残酷な所業をするヴォルフラムに恐怖を感じていた僕ですが、やがて、彼に対して恐怖以外の感情が湧きあがってきました。

それは「怒り」です。

奪われた権利を取り戻そうと必死に戦う、盟約者同盟の人々が、ヴォルフラムという下衆な男に無残に殺されていく…。

盟約者同盟の人々が、ヴォルフラムに虐殺されていくたびに、どんどん怒りが増加していくのを感じました。

(©『狼の口』)

そして、いつしかこう思うようになりました。「絶対にヴォルフラムを倒す!絶対に、俺たち盟約者同盟は勝利を掴むんだ!」…と。

まるで、自分も盟約者同盟の一員なんじゃないかと思うくらい、彼らに感情移入してしまっています。

ここまで、感情移入させるこの作品はすごいですよ。

きっと、3巻ぐらいまで延々と、盟約者同盟のメンバーが死ぬところを見せつけられたからだと思います。

そのせいでフラストレーションが溜まり続け、いつしかそれが、盟約者同盟の団員たちの怒りと呼応したのでしょう。

漫画『狼の口』はグロくて読むのがしんどい作品ですが、途中からめちゃくちゃ感情移入できて、面白くなる作品ですね。

 

決戦シーンの盛り上がりがスゴい

仲間たちが次々と殺され、苦渋の汁を飲み続ける盟約者同盟。

しかし、死んだ仲間たちの働きによって、ようやくハプスブルク家やヴォルフラム倒すチャンスが訪れます。

千載一遇のチャンス。この日をどれほど待ち望んだことか。彼らは、自分たちの権利を守るため、死んでいった仲間たちの誇りを守るため、ついに立ち上がります。

この、盟約者同盟とハプスブルク家・ヴォルフラムの決戦が超熱いんですよ。

先ほども書いたように、この時点で、盟約者同盟にめちゃくちゃ感情移入しちゃってるので、決戦シーンの盛り上がりがすごいんです。

仲間たちの熱い闘志が自然と読者にも、流れ込んできます。この感覚たまりません。

(©『狼の口』)

そんな風に盛り上がりっていた盟約者同盟と僕ですが、しかし、相手はあのヴォルフラム。当然、一筋縄ではいきません。

ヴォルフラムは、持ち前の頭脳と悪魔のような心によって、盟約者同盟の仲間たちを非道な罠にかけ、むごたらしく殺していきます。

しかし、そんな腐れ外道サイコパス野郎に、いつまでも負けている僕たち盟約者同盟ではありません。

(©『狼の口』)

時には自分の命を犠牲にしながらも、仲間たちの勝利を信じて前に進んでいく…。その姿に、本物の漢を感じずにはいられません。

自爆しながら突破口を開く漢たちの姿が、とても悲しくて、でもすっげえ熱くて、思わず涙ぐんでしまいました。

ここまで当時の戦争の臨場感を味わえる作品は、他にないですね。

リアルな絵柄によって、当時の戦いの臨場感を得ることができる作品は、よくあります。

しかし、当時の人々の思いを臨場感たっぷりに感じられる作品は、なかなかありません。

自分たちの大切なものを守るために最後まで戦い抜いた、当時の人々の思いがすごく伝わる作品です。

 

読後は達成感がある

漫画『狼の口』を読み終わった後は、不思議な達成感がありますね。

苦しい境遇に耐えながらも戦い抜いた盟約者同盟。

彼らが諦めずに戦ったおかげで、今のスイスがあるのです。(盟約者同盟によって、今のスイスが建国された。)

一つの国の誕生を目の前にすることで、言いようのない達成感を感じました。

それと同時に、戦い続けた戦士たちの、その熱き思いに心底敬服しました。すごい、本当にすごいよ彼らは。

途中、読むのがしんどい作品でしたが、最後まで読んでよかったなと思える作品でしたね。

 

漫画『狼の口』感想まとめ

漫画『狼の口』は、盟約者同盟の熱い思いを存分に感じれる漫画ですっ!

もう、カタルシスが半端なかったですね。当時の人々もきっと、こんな気持ちで戦ったんだろうな~というのを強く感じることができました。

漫画『狼の口』は、こんな人におすすめ!

・グロい漫画が好きな人

・強いカタルシスを感じたい人

・中世ヨーロッパの成り立ちに興味がある人

ということで今回は、漫画『狼の口』を紹介しました。

超面白い作品なので、気になった方は、ぜひチェックしてみてくださいっ!

 

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羽輪のどか

1年に1000冊以上のマンガを読んでるマンガ大好き小学生! 「ちょっとマイナーだけど実は面白い!」そんなマンガを紹介していこうと思いますので、よろしくお願いしますっ!

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